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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

EAO ボナノッテ:あなたの安全地帯はどこですか?


 

 2017年10月1日/ロシア ヤクーツク(シベリア)

 友人、サレジオ家族のメンバーの皆さん!

 特別視察のために6週間、韓国で過ごした後、ヤクーツク(ロシア)を初めて訪問してのこのボナノッテを分かち合いたいと思います。ヤクーツクは、世界のサレジオ・ミッションの中で最も忘れられた宣教地といわれています。東アジアの「中秋の名月」の祝いを、この地上の僻地で5人のスロバキア人サレジオ会員と祝えることをうれしく思います。すでに25年前、スロバキアの勇気あるサレジオ会員たちが、この簡単ではない場所でイエス・キリストへの信仰を忍耐と勇気をもって分かち合うため、かつてソビエト連邦に属していたこの辺境の地にたどり着きました。神に感謝、今年からここは、国際共同体となります!

 何年か前、イエズス会士の故パウロShan Kuo-hsi枢機卿(1924-2012)に台湾の召命について尋ねたとき、その一筋縄ではない答えは、神の呼びかけへの私たちの応答のより深い真実を明かすものでした。「召命がほしいなら、迫害が必要です!」

 今日、イエスの忠実な弟子として、自分たちの安全地帯の外へ向かわなければならないと、私たちは教皇フランシスコと共に謙虚に認めます。そしてこのように宣教のために‘出向いていく’ことは、常にいくらかの痛み、あるいは犠牲を払うことを余儀なくされます。しかし、福音の喜びへの道は、ほかにないのです!

 昨日、スロバキアのブラチスラバで、何千人ものサレジオ家族が参列する中、アンジェロ・アマート枢機卿, SDBは「召命のための殉教者」、ティトゥス・ゼマン神父, SDB(1915-1969)の列福式を執り行いました。サレジオ会員としての生活を、決して楽ではない共産主義政権のもとで引き続き送ることができましたが、ティトゥス神父は、3回に及ぶ秘かな脱出を導き、東西ヨーロッパを分ける‘鉄のカーテン’をあえて潜り抜けました。多くの若いサレジオ会員と教区司祭の貴重な召命を救うためでした。最後の脱出行の際に捕まり、共産政権の刑務所で15年にわたる長く恐ろしい殉教の歳月、苦しみをささげたのです!

 私たちは召命のため、召命の文化を築くために、どのような犠牲を払っているでしょうか。新たな候補者が夏のキャンプや毎月の召命の集い(来て見なさい)に来るのをただ待っているだけでしょうか。ティトゥス神父の輝かしい模範は私たちに道を示してくれます。

 10月の宣教の月の間、安全地帯の外へ出かけて行くようにという教皇フランシスコの招きを受け入れましょう。汚れたり、けがをしたりしながら。そのようにするときはじめて私たちは、福音の深く終わることのない喜びを体験できると、私は深く信じています!

 自分たちの学校、家庭、小教区、仲間の間のおだやかで安全な環境の枠を超え、外へ出向いて行くとき、まことの福音の喜びを私たちは味わうでしょう!

ドン・ボスコのうちに。

EAO地域顧問 ヴァツラフ・クレメンテ神父, SDB

 

Titus Zeman-beatification poster