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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

聖遺物巡礼:調布教会からの報告


イエスの噂を聞きつけて、町や村から多数の人々がイエスのもとに駆け付けてきたと福音書は記している。そんな場面をほうふつさせるかのように、「ドン・ボスコがやってきた!」という知らせをいろんな手段で知った人たちが、どこからともなくここ調布に集まってきた。ドン・ボスコの心地良い風が吹いて、いまだ薄ら寒い調布の地に、かすかな春の訪れを予感させてくれたよう。知った顔、久し振りに見る顔、はじめて見る顔で教会はあふれんばかりになった。
 
 鐘の音が鳴り響くなか、ドン・ボスコのご像と聖遺物とともに、教皇大使をはじめとする多数の司祭団が入堂する。“いま、ここにドン・ボスコが訪れた。きらめく笑顔でつつんでくださる。神様の愛を運ぶために”(Sr.前田 作詞作曲)歓迎の歌で始まったミサは、終わりまで祝祭ムードでつつまれた。何百という目が霊彩に輝くドン・ボスコのご像に注がれている。
 
 「どうして、今の時代の者たちは、しるしを欲しがるのだろう」(マルコ8/12)
いつの時代もそうであったが、今の世の人々も、信じること、希望すること、愛することに飢え渇いている。だからこそ、目に見えるしるしが欲しいのだろう。神は、ドン・ボスコというしるしを与えてくださった。ドン・ボスコを通して神の愛と計らいを悟りたい。ドン・ボスコというしるしを通して、神の慈愛を伝えたい。ドン・ボスコの似姿として選らばれた私たちが、神の計らいと愛を証しする者でありたいと願う。

 調布が日本巡礼の最後の地となった。ドン・ボスコはこの巡礼のあいだ、何を見てきたのであろうか。何を耳にしてきたのであろうか。そして、どんな思いを胸にいだいてきたのであろうか。ドン・ボスコ自身の感想や印象を聞きたい。

 ミサの終わりにチプリアニ管区長が挨拶された。いろんな方たちに感謝し、協力者をねぎらった。しかし、ドン・ボスコに向かって述べたひとつの言葉、「ドン・ボスコ、ありがとう!」これに尽きると思う。万感の思いが、この一言にこめられている。みんなの思いでもあるだろう。

調布教会としては、特別、梅村護さんとサレジオ協力者の方々に感謝したい。よくやってくれました。(調布教会主任司祭 藤川長喜)

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