ローマ本部 サレジオの緊急支援ネットワーク
ドン・ボスコの連帯vs新型コロナウィルス:
明確な姿勢を打ち出し組織的に動くサレジオのネットワーク、緊急支援の取り組みを成功させる
(ANS – 2020年4月28日 ローマ)
https://www.infoans.org/index.php?option=com_k2&view=item&id=10293:rmg-articulated-and-structured-salesian-network-that-allows-success-of-emergency-initiatives&Itemid=1663&lang=en
サレジオ家族が新型コロナウィルスの影響を受けた人びとの支援のため、大規模に迅速に応えていることが、幅広い評価を受けている。現在、世界中のほとんどの国で実施されているロックダウンの負の影響に対応し、サレジオ家族は人びとへの支援を行っている。しかし、しばしば見落とされがちな物語の裏側がある。サレジオ会・サレジオ家族が大量に物資を蓄えていて、手をたたけばそれが出てきて必要な人びとを支援できると、時に当たり前のように思われている。実際は、そのようなこととはかけ離れている。
「昔々」と、サレジオ会の緊急支援コーディネーター、ジョージ・メナンパランピル神父は説明を始めた。「より貧しい国々で奉仕しようと志願して母国を後にしたサレジオ会員は、親戚の人びととの連絡を保ちました。また、故郷の教会、学校の級友、村や住んでいた地区、友人に手紙を書き送りました。この宣教師たちは、受け入れられた国々で行っている活動について、また人びとの必要について友人たちに伝えました。多くの善意の人びとがささやかな寄付をしてこれに応えました。一人ひとりの‘恩人’の差し出したものがささやかであっても、その数が大きかったため、サレジオ会員はそれぞれの共同体で多くの愛の奉仕を提供できたのです。」
その後、より発展した国々の各地のサレジオ会管区は、組織的に資金調達を行う事務局を立ち上げるようになりました。このような事務局は、より専門性をもって、より組織的に活動しました。より発展の遅れている国々でのその資金の運用は、より組織的に、より透明性をもって行わるようになりました。
メナンパランピル神父は付け加える。「より最近は、世界の90管区それぞれがより自立性を高めるという考え方をサレジオ会は推進しています。すべての管区の管区計画・開発事務局のスタッフの力を育むため、積極的に働いてきました。管区、各事業所の管理運営の改善、経費を減らし、すでにある資金・収入源をよりよく活用するための創意工夫と革新、公的補助の活用、地元の会社や多国籍企業とのパートナーシップの立ち上げ、その国の協力者にそれぞれの専門的技能、金銭的・物的支援を呼びかけるなど、事務局はさまざまな領域で活動してきました。実際、2019年1月にローマで開かれたこのような資金調達を行う事務局の会議には、45か国、54管区から89名が参加者しました。」
新型コロナウィルスの大流行に当たり、こういったあらゆる働きが実を結んでいる。政府機関、民間の組織、地域社会に根づいたさまざまな団体や組織と築いてきたパートナーシップ、数え切れないほどの個人の協力により、サレジオ家族は、サレジオの事業の近隣に暮らす最も弱い立場に置かれた人びとの緊急の必要にただちに応えることができた。
多くの国々で、私たちの組織的働きと取り組みの真剣さに感銘を受けた政府が、最も弱い人びとに支援を届けるため、国の資金を使ってほしいと私たちに願っている。企業、団体、ほかのNGO、諸教区・修道会が、ドン・ボスコのこの事業に寄付を行っている。私たちの財務運営の透明性と目的に向けた資金の効果的な活用を見て、多くの個人がささやかな、あるいは大きな寄付をしてくれている。
メナンパランピル神父は次のように結んだ:「新型コロナウィルスの負の影響と闘うこの戦争の前線に、サレジオ家族の部隊がいます。ほとんど同じくらい大きな部隊がその後方にいて前線の戦士たちを支え、地元のそれぞれのパートナーや支援者から受ける資金をもって、空隙を埋める支援を行っています。実際、私たちのこの前線の部隊も、後方支援の部隊も、両方とも大きくなってきています。」