フィリピン ミンダナオ島戦闘での救援活動
(Boscolink – 2017年7月13日 フィリピン・マラウィ)
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〔ニュース記事の背景〕 2017年5月末、イスラム教徒の多いフィリピン南部、ミンダナオ島のマラウィで、政府軍とイスラム国に忠誠を誓うイスラム過激派組織との間で戦闘が勃発。過激派はマラウィ市庁舎やミンダナオ州立大学、病院、刑務所、目抜き通りなどを占拠、教会に火をつけ、カテドラルを襲撃、司祭、信徒を人質に取るなどした。市街地での戦闘のため、多くの市民が犠牲となっている。7月22日、政府はミンダナオ島の戒厳令を12月まで延長することを決定。
アルヴィン・アバタヨ神父率いるフィリピン南管区の「サレジオ信徒ボランティア(SALVO)」はマラウィ市の危機から逃れてきた人々のために救援活動を組織した。大司教区立ルルドの聖母巡礼地のロンデッラ青年グループ、SALVOのメンバー、ボランティアらは次の救援物資を梱包した:
・食糧パック59袋(472家族分)
・古着29袋(290人分)
・衛生キット8箱(210人分)
救援物資は7月13日、サトゥルニーニョ・ルンバ神父が所長を務めるカガヤン・デ・オロ大司教区の社会アクション・センターの支援を通して、カガヤン・デ・オロ市のルンビア地区の「不思議のメダイの聖母」小教区に保護された避難民に配布された。主任司祭ドロテオ・ラブヨ・ジュニア神父とスタッフは地区長のウィルヘルム・バレンシア氏、そのほかのLGUメンバーと積極的に協力し、救援物資を配った。サレジオ会はいち早く救援活動を行っている。
人道支援は、各地のサレジオ会支部や組織、信徒の善意と努力によって可能になった。管区本部、ドン・ボスコVisMin、従業員多目的組合、ドゥマゲテ・ドン・ボスコ聖ルイス校、セブ大司教区立ルルドの聖母巡礼地、セブのドン・ボスコ・パシル、ヴィクトリアスのドン・ボスコ技術専門学校、そのほか個人の寛大な協力者たちである。救援チームは、カガヤン・デ・オロ市でロジスティクスの面で助けてくれたラルラフ・T・エスカニョ家とジェローム・A・エスカニョ家に感謝している。
セブ大司教区の社会アクションの信徒コーディネーターによると、1世帯平均5人の約4千世帯が、避難民としてカガヤン・デ・オロ市社会福祉・開発事務局に登録されている。それぞれの家族は一時的に親戚の家に身を寄せ、仕事もなく、非常に苦しい生活を送っている。
カガヤン・デ・オロ大司教区のあるボランティアによると、紛争の犠牲者である避難民のほとんど、特に子ども、若者、女性がトラウマに苦しんでいる。生活必需品を支援するだけでなく、人々が心的外傷後ストレス障害に陥らないために、心理・社会的な支えも必要になっている。