チリ 民の感謝奉献大聖堂で償いのミサ
(ANS – 2016年6月13日 チリ・サンチアゴ)
http://www.infoans.org/en/sections/news/item/1167-chile-cardinal-ezzati-reparation-eucharist-at-gratitud-nacionain-this-l
「このような野蛮な行為がなぜチリでありうるのでしょうか? 権利を尊重し、基本的人権の侵害に敏感な私たちの民主主義の魂に、何が起きているのでしょうか?」
サレジオ会員でサンチアゴの大司教、リカルド・エッツァッティ枢機卿は6月11日、チリの国民的象徴、民の感謝奉献大聖堂Gratitud Nacionalで行われた償いのミサの説教でこのように述べ、悲しみを表した。その前の木曜日、覆面の若者たちが大聖堂に乱入し、ステンドグラスなど内部を破壊、十字架像を持ち出し、打ち壊した。
テムコのエクトル・バルガス司教、プンタ・アレーナスのトマス・ゴンザレス名誉司教、サンチアゴのホルヘ・コンチャ補佐司教が共同司式した。サンチアゴ大司教区およびさまざまな修道会の多数の司祭と助祭、管区長アルベルト・ロレンツェッリ神父に率いられた各地の支部のサレジオ会員も加わり、大勢の信徒が償いのミサに集った。
土曜日の夕方に行われたミサには、9日木曜日の学生デモ行進中に起きた覆面の若者たちによる破壊行為に反対を表す約2千人が参列。チリ・カトリック教会の首席司教、エッツァッティ枢機卿は事件について語りながら、憎しみを生きることがないよう若者を助けることに取り組まなくてはならないと強調した。「最も良い法則は、家庭で始まり、学校で成長し、社会のうちに若者の養成の助ける要素を見いだす、質の良い教育だと私は思います。」
またエッツァッティ枢機卿は、現在、社会に欠けているものを思い起こした:「私たちの市民社会は友情に欠け、私たちは互いに相手を変人のように見なし、兄弟、あるいは同じ理想、同じ目的を共有する人たちと見なそうとしません。」
ロレンツエッリ管区長は、サレジオ会が司牧をゆだねられている大聖堂の十字架像を持ち出し破壊した若者たちに向けて、メッセージを発信した:「私たちは、ゆるしの気持ち、出会いと対話の望みを抱いています。」
枢機卿はまた、多くの若者の誠実な望みが、ほかの権利への攻撃に終わったことに遺憾の意を表した。その上で、ゆるしを願い、祈りをささげた。「主よ、おゆるしください、彼らは自分たちのしていることをわかっていないのです。」