シリア 戦争の暴力、いつくしみによる希望
(ANS – 2015年11月10日 シリア・アレッポ)
http://www.infoans.org/1.asp?sez=1&sotSez=13&doc=13684&lingua=2
シリア内戦により、国内避難民、難民が後を絶たない。その中には、キリスト教徒を狙ったテロ、拉致、殺害など、原理主義武装勢力の攻撃を逃れる多くのキリスト教徒がいる。シリアやイラクでは、イエスと同じアラマイ語を話すなど、初代教会からの伝統を引き継ぐキリスト教共同体が息づいているが、消滅の危機にさらされている。シリアのカトリック・ホムズ教区の人道的救援担当ルカ・アワド神父は、国際社会に訴え、「100年前、1915年に私たちは虐殺を経験しました。今、この21世紀に、虐殺は二度といりません」と語った。
暴力が国中を覆う中、12月13日、アレッポの廃墟の中の聖フランシスコ教会で、いつくしみの聖年の象徴、聖なる扉が開かれた。聖年のしるしとして、ほかにも2か所、ダマスコとラタキアで聖なる扉が開かれ、試練の中にあるキリスト者、シリア国民の間に希望の光をともしている。「今、かつてないほどに、私たちの国は神のいつくしみに抱かれることを必要としています。この聖なる扉は、私たちを圧倒しようとする悪に対して私たちの守りとなり、私たちを助けてくださる神の摂理のしるしとなるのです」と、使徒座代牧区長ジョルジュ・アブ・カゼン司教は述べた。