マダガスカル- サイクロン“チェッザ”の被害を受けて
今年1月中旬、マダガスカルを襲ったサイクロン“チェッザ”は1週間も動かず、島国の全土に深刻な被害をもたらしました。
マダガスカルのサレジオ会員司教、アンバンジャのロザリオ・サロ・ヴェッラ司教とベマネヴィキーの院長ジョヴァンニ・コルセッリ神父が現状を伝えてくれました:
今回のサイクロンの被害は大雨によるものでした。作物の被害は甚大で、トウモロコシ畑や水田が洪水に見舞われ、地域一帯に深刻な飢饉が起こると心配されています。道も崩壊し、町からの物資(砂糖、油、小麦粉、豆など)が農村に届きません。市場には売るものがなく、価格は高騰しています。雨が続いたり、さらにサイクロンが襲来したりするなら、村々の孤立は数か月に及ぶことになります。
土地の低い場所は洪水になっており、多くの家が崩壊の危険にあります。井戸に泥水が流れ込んでおり、病気、特に腸チフスが蔓延するなら最悪の事態です。
「転んだ後で、人の知恵は足にある」というマダガスカルの格言があります。私たちは皆、この言葉を実践しました。失ったものを補うために皆が働きました。屋根を修理する人、壁を直す人、皆ができることをしました。最も大変なのは、米とトウモロコシを水浸しの田畑から救い出すことです。
数日間水の中に沈んだ作物はもはや収穫できなくなるため、多くの世帯が米やトウモロコシを植えなおさざるを得ませんでした。どの村も被害に苦しみ、すべての世帯が試練の中にあります。貧しく弱い人々が最も苦しんでいます。
私たちの宣教地区のカリタス委員会では、さまざまな部門が即座に動き出しました。食糧、医薬品、衣料品が配られました。私たちは緊急支援を続けながら、最も困難にある人々を助ける方法を探っています。特に作物や生活資産を失った人々です。10日以上の豪雨の後、2日間太陽が顔を見せ、希望が膨らんだのですが、その後、また雨が続いたのです。
各地の辺境の村に約20の学校があります。いくつかの場所から被害が報告されています。学校の修理は、もう少し落ち着いてから取り掛かることになるでしょう。今は、被災した数えきれないほどの家庭や一人ひとりを救おうとしています。
(ANS – ローマ、マダガスカル 2015年2月26日)
http://www.infoans.org/1.asp?sez=1&sotsez=13&doc=12176&lingua=2