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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

インド 女性の人身取引を防止 紅茶生産者と


 

 

インド 紅茶生産者とサレジオ会が協力、女性の人身取引を防止

(ANS – 2019年12月10日 インド・スィリグリ)
http://www.infoans.org/index.php?option=com_k2&view=item&id=9374:india-collaboration-between-tea-producers-and-salesians-to-prevent-female-trafficking&Itemid=1680&lang=en

 

 スィリグリに拠点を置く有力企業リンパオチャ・ティー社のラジャ・バネルジー氏と、サレジオ・ソナダ高校のキャンパス司牧担当、C. M. ポール神父との話し合いの中で、「産業-教育機関パートナーシップ」が創設され、承認された。このパートナーシップは、搾取の危険にさらされたこの地域の十代の少女たちの、職業訓練の促進を目指すものである。

 この合意により、地域の十代の青少年や若者に高度な職業訓練が提供され、若者たちは自分の資質やより多くの可能性があることを知るようになり、人身取引の甘い罠に陥らずにすむようになる。

 「少女たちが簡単な標的になってしまうのを防ぐには、教育と技術訓練が唯一の解決策です。人を売り買いする連中は、手っ取り早い収入と外の世界でのより良い将来という偽りの約束で、疑うことを知らない少女たちを誘うのです」とサレジオ高校の校長、ジョージ・タダティル神父は語る。

 1938年に設立されたサレジオ高校は、ソナダ市から2キロ、海抜2千メートル近くに位置するゴラバリ村にある。ダージリンの丘陵地帯の学生の95パーセント以上が、サレジオ高校に通う。高品質な紅茶葉で世界的に知られている地方である。

 ダージリン地区には、現在、茶葉を生産する農家が83軒あり、その面積は19,000ヘクタールに及び、52,000人以上に安定した職を提供している。

 農村部からの移住という典型的な問題、また少女たちの人身取引という危険に加え、若者の教育の機会に影響を及ぼすもう一つの要素は、紅茶産業に従事する労働者の賃金が低いことである。

 人身取引を防止するために働くNGOの推計によると、「茶畑で働く少女たちが毎年400人以上、人身取引されている。主に、茶葉の生産が止まってしまっている農場から。」 事実、人身取引業者は、営業が安定し、より高い教育の機会、医療施設の整ったところではなく、飢えや貧困がより目立つところで標的を探す。

 ダージリンで初めて茶葉栽培を始めた一族出身のバネルジー氏は、若い女性の職業訓練に取り組むだけでなく、地域における持続可能な農業の開拓者の一人でもある。

 「リンパオチャはただの紅茶ではありません」とバネルジー氏は説明する。「持続可能性の5つの柱に支えられた、生き方の哲学を表しているのです:すこやかな土、経済力をつけた女性、生物力学から生まれる培養土と聖なる牛からの燃料、社会から疎外された生産者のための公正な価格とフェア・トレード、そして農産物の直接販売の技術的支援です。」

Source: Don Bosco India