イタリアSYM巡礼(3) ”若者のために”
「あなたがたの人生の指針は福音」
「皆さんは、ただ受けためだけにサレジオの環境にいるのではありません。与えるため、自分自身を贈りものにするためにも、サレジオの若者なのです。」
2015年8月13日、SYM DON BOSCO 2015大会3日目。サレジオ会総長アンヘル・フェルナンデス・アルティメ神父は、集った若者たちにこのように語りかけ、サレジオの若者として、「若者のために」関わり、奉仕する生き方をするよう励ました。
若者の集い3日目の中心となったのは、インタビューを通して語られたフェルナンデス総長の言葉。総長が何よりも強調したのは、若者たちがサレジオ家族にとってどれほどなくてはならない存在か、若者たちの秘めている可能性がどれほど大きなものかということだった。
「ドン・ボスコ生誕200周年のすばらしい祝い」、SYM DON BOSCOについて、総長は、「若者と共に、若者の中で、はじめてドン・ボスコの誕生日を祝うことができます」と述べた。また、サレジオ会やサレジアン・シスターズと共にますます若者のために献身し、ますますドン・ボスコやマドレ・マザレロのようになるために、生涯をささげるよう呼びかけた。
フェルナンデス総長は、ドン・ボスコがきっと現代の若者に与えたであろう“取り組み”を若者たちにゆだねた。心の中心にいつも神と扶助者聖マリアがおられるようにすること、自分の人生の主役として生きること、移民や貧しい人、助けを必要とする人々に共感し、社会の中でより人間的な生き方のしるしとなること、である。「大切で必要なことについて流れに逆らうこと……貧しい人々が傍らにいるなら、あるいは遠くにいても、私たちは落ち着いていてはいけません。……私たちの指針は、福音でなければなりません。」
インタビューの前には、南イタリアの若者たちが進行を務めたプログラムに沿って、さまざまな体験の分かち合いがあった。
スペインのサレジオ会員ルベン・エスクリバーノ・カロは、エホバの証人の家庭に生まれ、十代のころは神を必要と感じないで過ごし、サレジオのユースセンターに出会い、奉仕する中で召命の道を歩み始めた体験を語った。
イタリアの2人の女性コオペラトーリ会員は、ドン・ボスコを知りオラトリオの活動に参加したことで、人生の意味を見いだし、多くの若者に希望をもたらすことができた体験を分かち合った。
ポルトガルのコオペラトーリ会員の夫婦は、二人で若者の教育に献身することで「何でも半分こ」にする人生を選んだこと、若者は二人にとって「朝目覚めたとき、最初に心に浮かび、夜休む前、最後の会話のテーマ」であると証しした。
3日目午前のプログラムは、フェルナンデス総長司式によるミサで締めくくられた。総長は説教で、「私たちは皆、ドン・ボスコの夢の担い手です」と強調した。
(ANS – 2015年8月13日 イタリア・トリノ)