聖遺物巡礼:管区長からのドン・ボスコへの手紙
待ちに待ったあなたをここ日本に迎え、私たちは大きな喜びに満たされました。
あなたの巡礼は宮崎から出発し、九州を巡り、大阪、四日市、浜松、静岡、横浜、東京と、サレジオ会、サレジオ家族が、暮らし、働く場を訪れました。あなたが行くところ、多くの人びと、若者、子どもたちが集まり、祝い、あなたに近づき、あなたを見、あなたに触れ、あなたに祈りました。神様のはからいを思い、あなたを通して示されたその愛に、私たちは深い感動をおぼえます。
幼いころ、「ドン・ボスコをごらん」と母の手で高くかかげられながら、あなたの姿を心にきざんだチマッティ神父と8人のサレジオ会宣教師が日本の地におりたってから85年。あなたの息子たち、娘たち、そして新たに加わった仲間たちも共に、あなたの望んだ家族のようになって、一緒に働いています。
私たちの心にはいつもあなたの姿がありました。あなたは、主イエス・キリストに従うための私たちの模範だからです。若者、子どもたち、貧しい人々に仕えるとき、私たちの心に燃えているのは、聖霊があなたの心にともしたDa mihi animas cetera tolle「私に魂をください、他のものはいりません」の火です。
ドン・ボスコ、どうぞ、私たちのために祈ってください。
私たちが、良き牧者キリストの愛を心に燃やし、ここ日本の若者たちのために、労をおしまずに働くことができますように。そして、神様の愛をまだ知らない多くの人びとに、神様の愛を伝えることができますように。
あなたをいつも導かれたキリスト者の助け聖母マリアが、私たちにとっても先生として、導き、助けてくださいますように。
この巡礼が終った今、サレジオ会とサレジオ家族が、この恵みを受けて、回心と刷新の時をさらに歩んでいきますように。私たちは、あなたに励まされ、父である神にたちかえり、喜びをもって召命を新たに生きたいと思います。
ドン・ボスコ、私たちのあいだに、ずっとずっと、とどまってください。
2011年2月17日
管区長 アルド・チプリアニ
(ドン・ボスコ聖遺物日本巡礼を締めくくるにあたって)