聖遺物巡礼:サレジオ神学院からの報告
16日の夕方6時45分に聖遺物が調布のサレジオ神学院聖堂に到着しました。翌日17日には、午前10時半、午後5時、7時の3回のミサが行われました。10時半のミサは、チマッティ資料館長のコンプリ神父司式で盛大に行われ、ミサ後、ドン・ボスコの像は地下聖堂に運ばれ、チマッティ神父との再会を果たしました。
チマッティ神父は1882年、3歳の子供の時、ファエンツァの教会でドン・ボスコを見ています。説教壇の真正面に立っていた母親は、子供を高く差し上げて「坊や、ドン・ボスコをごらん」と言い、彼はドン・ボスコを見つめました。「視線がぴったり合った時、何か尊い魂の秘密が無言のうちにとり交わされたに違いない」とチマッティ神父自身が語っています。「わたしがどうしてその時の有様を忘れることができましょうか。その時以来、あの偉大なるドン・ボスコの面影は絶えずわたしの脳裏を往来し、わたしの希望、わたしの力、わたしの幸福となり、年と共にますます深くわたしの魂に刻まれて行きました」と1934年に東京で行った講演で語っています。
聖遺物のドン・ボスコ像がチマッティ神父の墓の前に置かれ、次の言葉が読まれました。
「ドン・ボスコ、あなたがファエンツァで見た子は、日本にサレジオ会を導いたチマッティ神父です。彼は、あなたと同じようにイエス様とマリア様を愛し、完全に神を信頼しました。また、日本を愛し、日本にあなたのカリスマを植え付けるように努力しました。一生の間、あなたに見倣うようにし、『日本のドン・ボスコ』ともいわれています。ドン・ボスコ、今、あなたは、日本でチマッティ神父に出会っています。そして、彼はわたしたちに向かって、『ドン・ボスコをごらん』と言ってくれています。ドン・ボスコ、よくいらっしゃいました。どうか、あなたが教えたように、わたしたちがよい市民、よいキリスト信者、よいサレジオ会員になりますように、チマッティ神父と共に、わたしたちのためにお祈りください。アーメン」