メキシコ ティフアナ、移民に扉を開く
(ANS – 2016年6月7日 メキシコ・ティフアナ)
http://www.infoans.org/en/sections/news/item/1130-mexico-the-salesians-in-tijuana-open-their-doors-to-migrants
アフリカ、ハイチ、中米、メキシコからの1000人近い移民が米国の政治的庇護を求め、国境の町ティフアナにたどり着いている。聖フランシスコ・サレジオ・オラトリオは、移住申請の結果を待つこの人々を支援している。そのためオラトリオの施設は窮屈になっているが、住むところも、食べるものもない人々を受け入れるため、心のスペースは広げられている。
毎日、何百もの人々がメキシコ各地、中米、世界のさまざまなところからティフアナに来る。目指す終着地は常に同じ:アメリカン・ドリームを追い求めるため、米国に入ることだ。
ティフアナのサレジオ会の院長フェリペ・プラセンシア神父は、異常事態だと語る。自分たちは移民を助けるためにオラトリオのパドレ・チャバ食堂をいつでも開く用意があるが、現在の状況は「本当にたくさんの人々が来ているので複雑になっている」と言う。ふだんは、1日に25人から30人を受け入れているが、この状況になってから、その数は150から170人に増え、現在は数百人に及ぶ。
聖フランシスコ・サレジオ・オラトリオは受け入れセンターとして造られていないため、あまり広くはなく、いくつかの部屋を宿泊用に模様替えしなければならなかった。「ほかの教会からのボランティアにも助けてもらっています。それから地域集会所の台所で食事を作ることもあります。多くの場合人々は、子どもを含めた家族全員で来ているからです。」
院長は、これまで何とか資金や物資をまかなってきたと説明。しかし、今後、水道やガスなどの使用量が増えることは必至、その支払いも高くなる。それでも、「この状況のなかで、私たちは人々に奉仕したいと思っています。この人たちは我々の兄弟で、私たちを必要としているのですから」とプラセンシア神父は結んだ。