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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

ベルギー 若い難民・移民の総合プロジェクト


 

 

(ANS – 2019年12月12日 ベルギー・ブリュッセル)
http://www.infoans.org/index.php?option=com_k2&view=item&id=9392:belgium-salesians-present-new-integrated-model-of-reception-social-integration-vocational-training-paths&Itemid=1680&lang=en

 サレジオの3つの団体、”Salesians for the Social Aps”, “Cnos-Fap Federation” and “VIS-International Voluntary Service for Development” は、2019年12月4日、”Humanitarian Corridors人道的通路”プロジェクトが主催し、ブリュッセルで行われた会議の最後のセッション、「民間支援による安全・合法的移動」で、難民・移住者の受け入れと社会的統合のための革新的なアプローチを紹介することができた。

 サレジオ3団体によるモデルは、移住者が移住先へ向かう前の養成として、イタリア語のコース、将来受け入れられる社会での生活文化と共生のためのルールの学び、そして移住先に到着してからの、社会的・職業的統合に役立つ職業訓練コースを打ち出している。

 受け入れられた若い難民は、自立の道を歩むため、イタリア語の勉強、学校への入学、職業訓練やインターンシップのために、教育者の同伴を受ける。この同伴は、法的支援、心理・教育学的支援、また一人ひとりに合わせた教育的計画を立てることによって共に歩むものである。

 若者たちはまた、交流の場やボランティアなどの活動に参加し、地域社会やボランティア、家庭の全面的支援を受ける。

 このモデルはこれまで、シチリアの2つのセンター、カタニアのサン・グレゴリオ校とドン・ボスコ2000協会で実験的に行われ、エリトリア、エチオピア、南スーダン出身の15人の若い難民を受け入れている。

 モデルの成功例として報告されたのは、エリトリア出身のミケーレ・テウェルデ(23)のケースで、ミケーレは4月以来、カタニアのサレジオ職業訓練センターで機会工学を学んでいる。ミケーレは故国を脱出した後、サン・エジディオ共同体の支援者に出会い、イタリアに来ることができた。ローマに到着すると、VISの支部であり”Salesians for the Social APS”に所属する「ドン・ボスコ2000」のボランティアに迎えられ、カタニアに案内された。コロニア・ドン・ボスコで、ほかの難民と共にイタリアでの生活を始めるためである。

 ミケーレは語っている。「コロニア・ドン・ボスコに滞在していたときは台所を手伝いました。若者の集会に参加し、自分のことを話しました。四旬節にミサにあずかったとき、司祭は、洗足式に大勢の移民の子どもたちを招き入れました。また私は、同じ年頃の多くの大学生とも出会い、移民を迎えることに反対していない彼らに勇気づけられました。」

 ミケーレはスポーツが大好き、2月からサッカー・チームに入りプレーしている。「今のところ、これが私の物語です。今後また、皆さんに話せる良いことがあるようにと願っています。」

 ヨーロッパのプロジェクトである”Humanitarian Corridors人道的通路”は、カトリック、プロテスタントのさまざまなキリスト教組織が協力し、2016年から2017年にかけ、2年間行われたHumanitarian Corridorsに始まる。国際社会による保護が必要と思われる人、危険にさらされた状況にある人びと(2013年6月26日、European Directive 2013/33に定義される人びと)のために活動している。