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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

ベトナム-モンゴル管区 6つの優先課題


 

 

(BoscoLink – 2020年3月17日)
https://www.bosco.link/webzine/56771

By Fr. Joseph Quang
Provincial of Vietnam-Mongolia

GC28ボナノッテ
サレジオのアイデンティティーを深めるために
- ベトナム-モンゴル管区の6つの優先課題

 

 ベトナム管区とモンゴル委任地区を代表し、心からのごあいさつを皆さんに申し上げます。良き牧者イエス、私たちの母マリア、父ドン・ボスコが皆さんにあふれる恵み、喜び、一つのサレジオ家族として共にある幸せをくださいますように。

 私たちのアイデンティティーについて学び、識別し、「今日の若者のために、どんなサレジオ会員に」なるよう呼ばれているのか発見するため、管区を代表してこの第28回総会に参加できることは、私にとって大きな喜びです。それは、私たちのカリスマを保ち、今日の若者、特に最も貧しい、忘れられた若者たちへの奉仕を、具体的、効果的により良いものにする道です。長上の皆さん、第28回総会参加者の皆さん、私たちの管区の現状、ミッション、将来のビジョンについて、この貴重な機会に皆さんと分かち合いたいと思います。

Ⅰ. ベトナム、モンゴルのサレジオ会の現状

 聖ヨハネ・ボスコ管区はベトナムとモンゴルを管轄し、343名の会員(司祭205名、修道士63名、助祭5名、神学生70名)と18名の修練生を擁する大所帯です。今年、私たちは7名の宣教師 “ad gentes” を派遣し、宣教師の数は103名になりました。

- ベトナム北部では、44名の会員が3つの共同体、教会法上正式に設立されていない7つの共同体(3名の会員with 3 confreres)、10の小教区、1つの専門学校で働いています。

- ベトナム南部では、246名の会員が18の共同体、教会法上正式に設立されていない5つの共同体、19の小教区、3つの専門・技術訓練校と、1つの接客業訓練校で働いています。

- モンゴル委任地区では、11名の会員が2つの共同体、2つの小教区と1つの専門学校で働いています。

 そのほか、20名の会員が海外で固有の養成、専門職の養成を受けており、15名の会員がEAO地域のほかの管区で協力し、働いています。

 2019年9月、とても特別なことが私たちの管区で起きました。22年にわたって拠点を置き、奉仕してきたベトナム北部に、総長が新たな委任地区を設立したのです。私たちはこの出来事を、神の祝福として、北部での貧しい若者のためのミッションの発展、成長の推進力、福音宣教の新たな一歩として喜んで迎えています。神に感謝、そして親愛なる総長様、長上の皆さんに感謝を申し上げたいと思います。

Ⅱ. 私たちの使命

 私たちベトナム・モンゴルのサレジオ会員は、私たちの使命、奉仕がまさに若者と共に、若者のためにあること、特に貧しく助けを必要とする若者のためであることをいつも確信し、この使命を実現するために日々、力を尽くしています。

 1975年の出来事(訳注:共産主義政権によるベトナム統一)の後、困難な、細心の注意を要する状況のため、私たちは散り散りになり、ミッションをゼロから始めなければなりませんでした。私たちは司牧の分野に入り、僻地の小教区で働きながら、ミッションを最初から始めることにしました。まさに、神の摂理のうちに、私たちのために計画が用意されていたと言うことができます。折のよいときもそうでないときも、今日に至るまで、サレジオ会員は使命を発展させてきました。

 私たちは31の小教区で働いています。各小教区に、通常の司牧活動のほか、毎日のオラトリオ、貧しい子ども・若者や最も助けを必要とする人々を世話する特別な活動、学校から落ちこぼれた子どもたちのための教室、慈善活動、そして福音宣教活動があります。福音宣教活動は、ベトナムでカトリック信者が少数しかおらず、モンゴルではごくわずかしかいないからです。

 さらに、私たちは5つの専門学校、1つの職業訓練センター、孤児や貧しい見捨てられた少年のための2つのセンター、障害者のための1つのセンターを運営しています。こういった奉仕を、私たちは発展させようとしています。特に国境に近いベトナム北部、山岳地帯の少数民族の子どもたちのためです。

 私たちの管区における最も大切な仕事は、召命の養成です。中学生・高校生のためのいくつかの志願期前のセンター、大学生のための3つの志願院、修練期前の1つの養成支部、修練院、勉学のための2つのセンター(修練期後、神学課程)があります。神に感謝、ベトナムでは、召命は今も豊かに与えられています。良い、誠実な、資質・技能を備えた若いサレジオ会員を育てるため、養成の各段階を充実したものにしようと、私たちは最大限、努力をしています。

Ⅲ.将来のビジョン

 私たちは管区の将来のビジョンとして、次の側面を目指し、重視しています:

- 将来を担う若いサレジオ会員の資質・技能の養成の重要性に目を向け、計画性のあるメンタリティーを生きるように、会・管区・共同体・貧しい若者への帰属意識をもつように育成する。

- サレジオ会の小教区、共同体が運営するユースセンターや毎日のオラトリオを今後も育てる。

- 貧しい若者のための、特にベトナム北部の職業訓練センター、専門学校をさらに増やし、若者のために仕事を確保する。

- ストリート・チルドレン、貧しく見捨てられた少年たち、孤児、国境に近い山岳地帯の少数民族の子どもたち、特に最も助けを必要とする子どもたちを世話するセンターを増やす。

- すべての人への“ad gentes” 宣教の召命に力を入れ、励ます。

- ベトナムとほかの管区、特にEAO地域の管区との相互協力を広げる。

 この分かち合いの締めくくりに、私たちの管区に示してくださった愛を、全能の神に共に感謝してくださるよう皆さんを招きます。私たちの母なる会、愛する総長様と最高評議会の皆さんに、私たちへの関心と愛を感謝します。サレジオのカリスマ、帰属意識、若者、特に見捨てられ最も助けを必要とする若者への優先的な愛を生きるよう、私たちは最大限力を尽くしたいと思います。どうぞ私たちのためにお祈りください。

 ありがとうございました。イエスの恵みと愛、聖母とドン・ボスコの恵みと愛が皆さんの上にありますよう、お祈りします。

 

第28回総会のために用意されたすべてのボナノッテを(発表されたものも、されなかったものも)Boscolinkで読むことができます。

★第28回総会のボナノッテ(英語)ダウンロードリンク
https://www.bosco.link/resources/56089