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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

フランシスコ教皇 サレジオ修道会総会議員へのあいさつ


兄弟の皆さん、
 ようこそ! アンヘル神父様のおことばをありがとうございます。神父様と新しい最高評議会が、旅路を歩むサレジオ修道会に仕え、導き、共に歩み、支えることができるよう、お祈りします。私たちの時代の、特に若者たちの期待、挑戦に応え、福音と皆さんのカリスマの光に照らしてそれを読み解くことができるよう、聖霊が皆さんを助けてくださいますように。
 総会のあいだ ‐‐テーマは「福音の徹底した生き方のあかし人」ですが‐‐ 、きっと皆さんの前にはいつも、ドン・ボスコと若者たちがいたのではないでしょうか;Da mihi animas, cetera tolleのモットーを示すドン・ボスコが。ドン・ボスコはこの計画を、ほかの2つの要素によって強めました:仕事と節制です。子どものころ学校でシエスタ(昼寝)を取ってはいけないと禁止されていたのを思い出します!……節制! サレジオ会員に、そして私たちに! ドン・ボスコは言っています。「仕事と節制は、修道会を繁栄させます」。霊魂の益のために働くことを考えるとき、私たちはこの世の精神の誘惑を乗り越えるようになります。ほかのものを探し求めず、神だけを、そして神のみ国を求めます。ですから節制は、限界をわきまえる感覚、満ち足りること、単純でいることです。ドン・ボスコとマンマ・マルゲリータの貧しさが、すべてのサレジオ会員と皆さんのすべての共同体を、本質的な、簡素な生活、貧しい人々との近しさ、透明性と責任ある物の管理へと促しますように。
 若者の福音宣教は、聖霊が教会において皆さんにゆだねた使命です。この使命は、子ども・若者の教育と密接につながっています:信仰の歩みは成長の歩みに組み込まれ、福音は、人間的な成長をも豊かにします。若者は福音の精神にしたがい、正義と平和の働き手として、社会で働くために、また教会の中で主役として生きるように、育成されなければなりません。そのため皆さんは、現代の教育の緊急事態に応えるため、必要なさらなる教育的、文化的な考察と現代化に取り組むのです。ドン・ボスコの体験と「予防教育法」が、若者とともに生きようとする皆さんの決意をいつも支えますように。若者のただ中に共にいる皆さんの存在が、若者たちの中で、新しい言葉も体験しながら、しかし心の言葉こそ、若者たちに近づき友となるための基本的な言葉であることをよく知りながら、ドン・ボスコが愛情と呼んだあのやさしさによって、目に見えるものでありますように。
 ここでなくてはならないのは召命の側面です。奉献生活への召命は、時にボランティア奉仕の選択と混同されることがあり、このゆがんだ見方は、修道会によい影響を与えません。奉献生活の年となる、来たる2015年は、そのすばらしさを若者に示す恵まれた機会になるでしょう。いかなる場合も、偏った見方を避けなければなりません。弱い動機から来る、もろい、お膳立てされたような召命をあおらないためです。使徒的召命は通常、良い青少年司牧の実りです。召命を育てるには、特定の配慮が求められます。まず、第一に祈り、それから適切な活動、一人ひとりに合った同伴、召命を提案する勇気、家族の支えと参加です。召命の地図はこれまで変化してきましたし、今も変化しています。このことは、養成、支え、識別のために新たなことが求められることを意味します。
 若者たちとともに働くとき、皆さんは若者の疎外の世界に出会うでしょう。これは大変なものです! 今日、ここ西欧社会で7,500万人の若者が失業していることを考えると、大変なことです。失業という広範囲にわたる現実とその実に多くの負の結果のことを考えます。不幸にも多数ある、さまざまな依存症を思います。それらは、本当の愛の欠如という共通の原因に根ざします。若者の疎外に対抗するには、勇気、成熟、たくさんの祈りが必要です。この仕事に最も良い人々を遣わさなければなりません! 最も良い人々です! そのような前線に、善意はありながらもふさわしくない人を送るなら、情熱に流されてしまう危険性があります。そのため、慎重な識別と絶えず支えることが必要です。
 次のことが基準になります:最も良い人をそこに送ることです。「長上にするために彼が必要だ、あるいは神学を勉強させよう……」。しかしながら、これが皆さんの使命なら、そこに彼を送ってください! 最も良い人を!
 皆さんが孤立した個人としてではなく、共同体として働くことを神に感謝します:このことを神に感謝してください! 共同体は使徒職全体を支えます。時に、修道共同体はさまざまな緊張にさいなまれ、個人主義やばらばらになる危険を抱え、深いコミュニケーションと本物の人間関係を必要としています。福音の人間化する力は、共同体の中で生きる兄弟愛によってあかしされます。兄弟愛は、温かく迎えること、尊敬、助け合い、理解、礼儀、ゆるし、喜びなどから成ります。ドン・ボスコが皆さんに残した家庭的精神は、この意味で大きな助けになり、堅忍を育み、奉献生活の魅力を生み出します。
 愛する兄弟の皆さん、ドン・ボスコ生誕200周年がまもなく始まります。それは皆さんの創立者のカリスマを再び提示する、すばらしい機会になるでしょう。修道会の歩みにおいて、扶助者聖マリアが助けをさしのべなかったことは一度としてありません、それはこれからも同じでしょう。マリアの母としての取りなしにより、皆さんの期待する、待ち望む実りを、神が与えてくださいますように。
 皆さんを祝福し、皆さんのためにお祈りします、どうぞ私のためにもお祈りください。ありがとうございます。