ドイツ チーム「人類のためのペダル」インタビュー
(Boscolink – 2017年7月5日 ドイツ・ボン)
http://www.bosco.link/index.php?document_srl=23530&mid=webzine
By Pedal: Don Bosco Mission Bonn / Michele Brancati
Story of Than: Don Bosco Mission Bonn / Peter Käser
2016年4月から2017年5月にかけ(13か月)、2人のドイツ人青年がドイツ、ケルンからベトナムのブンタウに至る1万5千キロを自転車で走破した。情熱と「Pedal for Humanity 人類のためのペダル」というビジョンを抱いて、2人はドイツ、オーストリア、クロアチア、アルバニア、ギリシャ、トルコ、ジョージア、アルメニア、イラン、インド、ネパール、ミャンマー、タイ、カンボジアを通り、4月29日、ベトナムのサレジオ会管区長館に到達した。
人々との出会いで特に心に残ったのは?
ヤコブ:私たちは毎日、いろいろな人生を歩む人と出会いました。食べ物をくれたり、泊めてくれたりした人にいちばん感動しました。その人たちは、こちらが頼まないうちから私たちの必要に気づき、広い心で受け入れてくれました。その気取らない、ごく自然な歓迎は、圧倒させられる美しさでした!
心理的な限界を感じたことは?
ヤコブ:最初のうち、車の多さがものすごく心理的な負担でした。トラックやバスがフルスピードで走るので、集中力と勇気をふりしぼらなければなりませんでした。テヘランでは、さまざまなビザの申請が大変でした。ネパールでは、体力的にも精神的にも限界に達しました。道路事情や山のおかげで(峠は海抜3,200メートル)。 旅で自分たちが変わったと思いますか?
将来の計画については?
ヤコブ:確実に変わりました。今すぐにはたくさんのことはできませんが、何か月か、何年かたつ間に、この旅で経験したことをきっと役に立てられるはずです。私たちは、持っているものを以前よりも感謝するようになりました。
人間として、2人とも変わりました。私は怒りやイライラの感情をもっと楽に手放せるようになり、以前よくそうしていたように貯め込んだりしなくなりました。2人とも、今後も医療の分野で働き、さらに成長したいと思っています。私たちが旅した多くの国の貧困と医療のニーズは、私たちを強く促しました。将来私たちは、ヨーロッパの境界を越えて自分たちの専門分野を通して支援したり、人の育成にたずさわったりしたいと考えています。
二人の友情にとってこの旅の意義は?
ヤコブ:旅の前も、私たちは親しい友人同士でした。多くの体験や長い時間を共に過ごしたことによって友情はさらに深まりました。私たちのどちらも、ほかの人間とこの旅をすることは考えられませんでした。この友情がなければ最後までがんばれなかったでしょう、それははっきりしています。私たちの道は、仕事の事情でこれから4年半近く別々になります。エルネストは集中治療と麻酔士としての訓練の道に進み、私は医学を学びます。私たちの友情はいつまでも変わりません! 教会で唱える「アーメン」と同じくらい確かですよ!
人類のため、ドン・ボスコのためのペダル
ベトナムを目指す道のりで、エルネストとヤコブはアルバニア、トルコ、インド、ネパール、ミャンマー、カンボジア、ベトナムで、各地のドン・ボスコの家の客人となった。
2人の自転車の旅人は、世界中の恵まれない子ども・若者のために役立てたいと旅を計画した。イスタンブールのドン・ボスコ・センターでは、不安や希望を語る難民の人々と出会った。人々の話は、この看護師たちに深い感銘を与えた。エルネストとヤコブは印象深いビデオで、この難民の少年少女たちの現状に光をあてている。
さらに、2人は恵まれない子ども・若者を支援するため寄付を集めた。これまでに3,100ユーロが集まり、各地のストリートチルドレンのためのドン・ボスコの施設で役立てられる。
なぜドン・ボスコ?
高校を卒業した後、ヤコブは東ティモールのドン・ボスコの孤児のための家で、子どもや10代の若者たちのためにボランティアとして1年間働いている。そこでドン・ボスコのサレジオ会と出会い、その働きに共感したのだ。