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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

エルサルバドル 700人以上の子どもたちの食事支援


 

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(ANS – 2017年5月30日 エルサルバドル・サンサルバドル)
http://infoans.org/en/sections/news/item/3342-el-salvador-over-700-children-eat-thanks-to-the-salesians

 食べていない子ども・若者は勉強することができない。学校で勉強し、活動するために最も重要な、基本的な食事は朝食だということは疑う余地がない。しかし、エルサルバドルでは、多くの子どもが朝食をとらずに学校へ行く。朝食を省きたいからそうしいているわけではない。それは子どもたちの置かれた貧困の現実であり、その結果、学びたいという意欲も絶たれる。「ポリゴノ・ドン・ボスコ」で働くサレジオ会員は、700人余りの子どもたちに毎日食事を提供している。

 エルサルバドルのサレジオ会は、子どもたちにとってその時期に最も大切なこと:学ぶことに集中できるよう、1日3食を提供している。「ドン・ボスコの子どもたち」は語る。「機会を提供して子どもや若者の未来を変えることは、毎日食べるということから始まります。」

 「朝食をあげるだけではありません。子どもたちの多くは、夕食にも何も食べるものがないのです。お腹を空かしたまま眠りについていました。そのような状態では、誰でも集中するのは難しくなります。そこで、私たちが始めた食事プログラムが大事になってくるのです。」

 エルサルバドルでは、人口の35パーセントが極端な貧困状態にある。暴力が蔓延し、生活向上の機会や基本的な社会インフラもほとんど手に入らない。

 すでにあった難しい状況は、マラスと呼ばれる、対立する若者のギャング集団の暴力によって悪化している。「棺の町、暴力によって生きているところ」とBBCが首都サン・サルバドルについて伝えているのは的を射ているのだ。データによると、「人口6百万人のエルサルバドルは世界で最も暴力的な国。殺人による死者は10万人当たり103人にのぼる。」

 「ポリゴノ・ドン・ボスコ」センターはサン・サルバドルの最も貧しい地区にあり、教育を通して貧困の原因に働きかけようとしている。現在、700人の生徒‐幼稚園から高校、技術訓練校までの学校で学ぶ、子ども、十代の若者、青年たちを支援している。「多くの子どもが何も食べずに学校に来ていることに私たちは気づきました。そのため、食事プログラムによる支援を始めたのです。」