エクアドル 地震から1か月「今も希望を失っていません」
(ANS – 2016年5月17日 エクアドル・マンタ)
http://www.infoans.org/en/sections/news/item/994-ecuador-a-month-after-the-earthquake-i-still-have-hope-that-one-day-i-will-get-my-house-back
エクアドル北部、マンタ市周辺で起きた地震から1か月がたったが、状況はあまり進展していない。再建は遅々としており、何もないところからの再出発は困難をきわめている。国の危機管理事務局によれば、死者661人、負傷者33,757人、建物の倒壊あるいは損壊は10,924棟に及んでいる。多くの世帯がテントや仮設住宅で過ごし、人々のさまざまな体験談を聞くことができる。
体験を語ってくれる一人、フアン=カルロス・マシアスの家はタルキの震源地にあり、取り壊されることになっている。「長年の仕事の犠牲が一瞬で崩壊するのを見るのは、辛いものです」と語るフアン=カルロスの職業は医師、14歳のときからサレジオのボーイ・スカウトに参加している。ボランティアとして人のために働くこと、特に最も助けを必要とする人に奉仕することがいつも好きだった。すべてを失った今も、マンタのロザリオの聖母教会に来る人々のために無料で診療を行っている。
ヤディラ・チャーベスは、人生を変えてしまったあの一瞬を忘れない。一分足らずの間に家を失い、今は息子のハビエルと共に小さな部屋に暮らしている。ハビエルはマンタのサン・ホセ校で学んでいた。「今年、息子が学校に戻れるかわかりません。私は仕事を失い、お金がないので。(…)壁が崩れ、地面が沈み込んだとき、息子と私は祈りはじめ、私たちは無事でした。」
ホルヘ・フェッリンも家を失った。「私たちは地震を生き延びました。今、全く何もありません。赤ん坊になったような気持です。着る服もないし、世話してもらい、生きていけるように誰かに助けてもらわなければならないからです。(…)娘の学費を払えるように、仕事の機会をもらえたらと願っています。」
この状況の中、エクアドルのサレジオ会共同体は、住まいや愛する家族・友人を失った人々を支えるため活動している。 地震から1か月がたった今なお、多くのニーズがある。子ども、若者、大人たちのよりよい未来のために支援が必要である。