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サレジオ会 日本管区 Salesians of Don Bosco

共に喜び、共に生きる


星美学園
幼稚園・小学校・中学校・高等学校・短期大学(東京都北区赤羽台)


星美学園のルーツ


 サレジオ会チマッティ神父の要請により、昭和4年サレジアン・シスターズ6名が宮崎に到着。来日10周年を記念して上京し、寄付を募って三河島に園舎を建て、保育所やオラトリオ、学習塾を始めました。
 美しく清らかなマリア様を保護者と仰ぎ、園の名称を「美しい星=星美」と決め、昭和15年に星美学園が誕生しました。昭和16年、太平洋戦争が勃発。昭和18年から児童たちは静岡や山中湖村に疎開。昭和20年3月の東京大空襲では星美学園の園舎が全焼してしまいました。
 そして、――昭和20年8月終戦。
 シスターや児童たちは東京に戻る家がなく、焼け野原と化した東京都内を2人のシスターが家探しのため10ヶ月毎日歩き、昭和21年6月に赤羽台工兵隊跡の兵舎を借用することができました。

赤羽台に星美学園(総合学園)を開校


 昭和22年から55年まで33年かけて教育環境が整えられた矢先に、新幹線問題が発生。星美学園の土地は公園にする計画が立てられていたようですが、ドン・ボスコの精神で子どもたちを教育する学園を継続するために必死で交渉し、新幹線が地下を通る日本唯一の学園となりました。また、国内唯一のイタリア系の短大をもつ総合学園でもあります。

マリア様に見守られて


 正門を入ると、マリア様が迎えてくださいます。マリア様は学園で学ぶ一人ひとりを見守り、学園が困難に直面したときにも見守り、助けてくださいました。
 開校記念日の5月24日には、星美学園挙げての聖母行列が盛大に行われます。
 幼・小・中・高・短大・同窓生・保護者(約2500人)が心を合わせて聖歌を歌いながらマリア様を讃え、感謝の祈りを捧げます。

「共に喜び、共に生きる」


 このモットーは、設立母体であるサレジアン・シスターズの創立者聖ドン・ボスコの教育の根幹であり、学園の教職員は年間を通してドン・ボスコの教育法を研究し、明るく楽しい雰囲気の中で生徒の全人間教育を目指して努力しています。
 短大は、ベリアッティ初代学長がサレジアン・シスターズ来日30周年を記念して、女性の育成のために家政科を創立したのが始まりです。後に時代のニーズに応えて改変し、学生たちは3年間で幼稚園教諭、保育士、特別支援学校教諭の国家資格が得られます。
 学園内には、幼稚園と養護施設があるので、日常的に幼児と触れ合うことができ、「テアトロ・SEIBI」には全園児を招いて、学生と園児が一体となって楽しいひとときを過ごしています。
 幼稚園の裏には、古墳群の発掘された森があり、恵まれた自然環境の中で園児たちは体も心も健やかに成長し、命あるすべてのものと関わり、神様、マリア様に祈り、自分から進んで行動する気持ちを育てるようにしています。ある年輩の卒園生は、「幼稚園で聞いたドン・ボスコの話は一生忘れない」と語ってくれました。
 小学校では、朝礼前からグラウンドで朝練をしている子どもと先生が駆け回り、校内から聞こえる澄み切ったコーラスの声など、学校全体にドン・ボスコの精神が活き活きと展開されています。
 1年を通して行われる学校行事の一つひとつを先生と子どもたちが一緒になって精一杯発表している姿に、感動せずにはいられないパワーを受けます。
 被災地へのボランティア活動、おにぎり献金、お手伝い献金など、共に助け合うことの大切さを体験しています。
 中学・高校では「アカバネからセカイへ」のキャッチフレーズの下、ドン・ボスコがイタリアだけにとどまらず、世界に向かって宣教師を派遣したように、日本だけにとどまらず、韓国、香港、フィリピン、ヨーロッパの姉妹校と交流して世界を変えていく、聡明でたくましい女性を社会に送り出したいと「星美スタディー・サポート・プログラム」を実施しています。
(文・写真/星美学園提供)

星美学園(幼稚園・小学校・中学校・高等学校・短期大学)

東京都北区赤羽台4-2-14
www.jsh.seibi.ac.jp
(ドン・ボスコの風No.12 2014年1月掲載)