共に生きよう心をつないで
城星学園 幼稚園・小学校・中学校・高等学校
サンタマリアスイミングスクール(大阪府大阪市中央区玉造)
大阪城の南の地で
1929年12月、“ドン・ボスコの風”をうけて、イタリアから6人のシスターが来日し、宮崎・別府・東京・静岡と、日本におけるサレジアン・シスターズの教育活動が展開しました。サレジオ会のマルジャリア神父に招かれて大阪玉造の地に修道院が開設されたのは1950年のこと。大阪城のすぐ南に位置する現在の城星学園の土地は、当時まだ戦後の焼け野原であり、そこに残っていた小さな蔵が最初の修道院でした。その隣にある玉造教会が経営するガラシア幼稚園の運営を委嘱され、翌年2月には「城星学園幼稚園」と改称して、シスターたちの正式な教育使命の場がスタートしました。
近隣には、サレジオ会の大阪星光学院とマリア会の大阪明星学園があり、城星学園が加わって、大阪城を背景に、聖母マリアのご保護をいただく3つのカトリック学校が揃いました。この3校は、現在も生徒会活動などを通して、カトリック学校として互いに交流しています。
「誠実な人、よき社会人」の育成を目指す
1953年、卒園児のうち16人が城星学園小学校の1期生として新しい制服に身を包み、この年「学校法人城星学園」が認可されました。学園の校歌は、故シスター黒田尚子の作詞に、チマッティ神父が美しいメロディーをつけてくださいました。続いて、1959年に中学校、1962年に高等学校が認可されて幼小中高が揃い、1971年にはサンタマリアスイミングスクールが開始しました。学園は、「誠実な人、よき社会人」の育成を目指し、教育内容の充実、施設設備の拡充を進めながら発展してきています。
「共に生きよう 心をつないで」
「共に生きよう 心をつないで」。これは創立50周年を迎えた2002年より、学園の今、そしてこれからの姿を表わすモットーです。この年、計り知れない神の恵みと扶助者聖マリアのご保護のもと、数多くの恩人、協力者によって支えられた50年の歩みに感謝を捧げるとともに、これからもドン・ボスコの心を受け継ぎ、青少年の教育を通してイエスの福音の種を蒔き続ける決意を新たにし、現在に至っています。
幼稚園は、「あそび」を通してさまざまな喜び、驚き、発見の体験を重ねながら、神様に向かう心、人や自然を大切にする心を育む教育が行われています。また週3回の学園給食室で作られる温かい給食、音楽・英語・体育の指導、夕方6時までの預かり保育など、園児・保護者と共に豊かな幼稚園作りを行っています。
小学校では、「ノートづくりは人づくり」のもと、どの教科においても「書くこと」に重点を置いた指導を大切にし、1年生から始める英語教育においても、アルファベットをしっかり書くことからスタートしています。休み時間には運動場一杯に元気に遊び、毎月1回の「おにぎり弁当の日」を通して、より助けを必要とする人々に心を向けることも小学校の大事な教育です。
中学・高校では、ドン・ボスコ生誕200周年の年「2015年」をチャンスに、『15改革』と名づけた教育内容の刷新に取り組み、高校2年の修学旅行は聖地イタリアに向かうことになりました。女子教育60余年の歴史に学び、ドン・ボスコが望まれたように、生徒それぞれがいただいたタレントを生かし、温かい心で社会に貢献する女性の育成を目指しています。
「共に祝い、共に喜ぶ」家族の絆
ドン・ボスコ生誕200周年を祝ったこの1年は、学園ファミリーの絆をより一層堅固なものとしました。シンボルの花「ひまわり」の種蒔き式、200周年記念の開幕式、保護者や同窓生と共に行われた城星フェスタ、そして、大阪カテドラル聖マリア大聖堂で行った閉幕ミサなど、学園全体が集うことを最優先に企画したこの1年の行事を振り返ると、ドン・ボスコは、彼が最も大事にした「共に祝い、共に喜ぶ」家族的なスタイルの大切さを今一度思い起こさせてくれたように思います。
最後に、天国のドン・ボスコへ、関西っ子の元気一杯の声を届けます。「ありがとう、ドン・ボスコ。大好きやで~!」
(文・写真/城星学園提供)
城星学園 幼稚園・小学校・中学校・高等学校・サンタマリアスイミングスクール
大阪府大阪市中央区玉造2-23-26
www.josei.ed.jp
(ドン・ボスコの風No.16 2016年1月掲載)